四阿山へ戻る
笹原から林の中へ突入する。
何か雲行きが怪しくなったらポツリポツリと雨が降り出した。
大した事は無いとたかを括っていたら本降りになりそうな勢いである。
木の下に入り込み、予備レンズはしまって、雨具の上を着てスパッツを付ける。
ザックカバーもしなくてはならない。
木の下は、幾らか雨が凌げるが、平原や山頂だったらどうしましょ。
雨の勢いは、一層強くなって来た。
急坂の登山道は、滝のように雨水が流れ降る。
参ったな!こんなはずでは無かったのに。
山の天気を読み誤ったか。
根子岳下山
マツムシソウ咲く根子岳を後にする。
イブキジャコウソウには、アサギマダラが羽を休めている。
渡りをする蝶であるが、平地では見かけないから不思議だ。
根子岳へ戻って来る登山者が多いのに、これから四阿山へ向かう私は少数派だな。
ガスも濃くなり少し暗くなって来ました。
雷鳴の気配は無いので大丈夫だろう。
草原には、ヤナギランが少しだけ咲いていた。
笹原を降るのは、気持が良いが、オオシラビソの林の急坂が待っているとなると気持が萎えてくる。
まあゆっくり登れば何とかなるだろう。
ハクサンシャジン(白山沙参)
ヤマハハコ(山母子)
林道終点駐車場 16:21
駐車場まで降りもう誰もいないなと思ったら他に車が一台。
西から四阿山に今日登ったので、明日はこちらの登山口から昇るのだと言う。
車中泊とは言え、こんな辺鄙な所で寝なくても良いものを。
私も雨に濡れたので着替え帰路に付く。
嬬恋清水分岐 14:32
天気が心配なので嬬恋清水に寄らずに降りましょう。
階段を登り、P2144を目指す。
この時間では、もう下山者もいないであろう。
ガスで靄の掛かる道を熊鈴の音色だけがチリーンと鳴り響く。
四阿山頂 14:03
雨の降る中、再び四阿山頂にやって来た。社の前にレジャーシートを掲げた登山者が数人雨宿り。
突然の雨で、雨具を着る間も無かったとか。じっとしていると体が冷えて来て、このままの状態が続けば低体温症で遭難の危険も考えたそうである。私は山を登っていた訳で体は冷えてはいない。早めに雨具を付けたのが幸いしたようだ。
雨もあがり根子岳が現れたのですかさずパチリ、直ぐにまた、ガスに覆われてしまいました。
私の後ろから登って来た3人のうち2人は、初めてスコールをビギナーズラックと喜んでいた。
こんな事は、ラッキーとは呼べませんね。一つ間違えばとんでも無い事になってしまいますから。
また天気が変化しないうちに下山しましょう。
四阿山分岐 13:55
四阿山分岐へ何とか着いた。
さてこのまま降るか、それとも雨でも、もう一度四阿山へ登ろうか。
南の空を見ると青空が覗いている。
雨も上がるではないか!四阿山へ行こう。