一ノ倉岳-武能岳山歩き 2 H20 06-28
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山域別記録
芝倉沢

 芝倉沢の堰堤からクレバスを見ると、細い丸太が渡してあった。
朝はもっと狭かったのだろうな。
北斜面なのでこれだけ沢山の雪が残ったのだろう。
バイクは帰った後であった。
芝倉沢へ
 芝倉沢方向へ鋭角に折れ曲がり少し行くと沢が見えた。芝倉沢手前の、道が崩れバイクが止めてあった所だ。
渓流釣りをしたのだろう、雪渓を登ってクレパスに差しかっている。対岸から見ても大きな割れ目だ。ここから見ていると危険が手に取るように分かる。
どうやって渡るのだろう?

武能沢

 武能沢を振り返ると雪渓と泥の山でした。
先を見ると旧道は崩れガレ場になっている。
テープが付いているが、崩れてすごい道だ。

JRの送電線巡視路になっていないので、そのうち廃道化してしまうのではないだろうか。
崩れ落ちた石垣だけが残り、遺跡になるかもね。

 進むと小沢を渡り、また道が広くなる。
黄色いオオバミゾホオズキの群落が目に入る。
武能沢

蓬峠を下る

 難路の前で一休していた所で追いつきました。
登山道が崩れていて、難儀をしていました。
 朝は、JR見張り小屋方向の新道へ迂回したそうです。
旧道はどうも道が悪いらしいと言っていました。
また新道を行くそうです。
私は先に沢へ降り、飛び石伝いに渡り、土手をかき登りました。
武能岳山頂 13:36

 北に広い山頂の周りは、ガスで何も見えず。 
花の写真を沢山撮ったので、これから先の笹原ではペースを上げなければなるまい。
休憩もせず先を急ぐ、さっきの山岳マラソンが目に焼きついてしまったようだ。
岩の上でじっとこちらを見る。
武能岳へ

 
武能岳が姿を現した隙にすぐさまパチリ、たちまちガスの中にひっこんでしまいました。 
笹平まで下り、しっかり登りが待っている。
ここさえ登りきれば、今日の大きな登りはお仕舞いだ。
 茂倉岳-武能岳間は、歩く人が少ないが、こんないい場所とは思いませんでした。

 今いる所が、昨年馬蹄形を廻った時の一番難所だったので苦しかった思いが頭をよぎりました。
お花畑を振り返る
蛇紋岩地帯のお花畑
武能岳より蓬峠へ
蓬峠より白樺避難小屋
一ノ倉岳-武能岳の花
一ノ倉岳-武能岳1へ
武能岳へ

 行く先には、大きなコブのような岩が構えている。 
ここにも、ツガザクラ・ミヤマダイモンジソウ・ヒメイワカガミ・ハクサンイチゲが咲いていた。
→右の芝倉沢方向は雪が残り下の方は霞んで見えず。
登って来た道が分からないのは、残念だ。

一ノ倉沢駐車場   17:31

 
新道を歩いたであろう人たちは既に去った後でした。
数台車が残っているが、人が見あたらない。
何所へ行っているのだろう。
 今日は天気も晴れていないのに、良く歩いたな。
花が綺麗だったし、カモシカにも会えた、アイゼンを使うのは来期までないだろう。

旧清水越国道の石垣跡

 
古い空積みの苔むした石垣が道沿いにずっと積んであったが、いつ頃の物だろうか? 清水新道の開通は、明治18年で馬車も通っていたそうだ。
三国峠経由より最短で新潟に通じたが、雪解後の度重なる崩壊で放棄されたそうだ。
 国道291号線このままでは、いつか登山道も無くなり、誰も歩けない幻の国道となるのは遠くない気がする。
ニホンカモシカ  
 
花を撮るため下を見ていたが、物音がするので前を見ると、登山道をカモシカがこちらに駆け上がってくる。
私に気付いていないようなので、すぐさまカメラを望遠で追いかける。 高倍率ズームのなせる業です。
私に気付いて、10mほど先で避けてもらいました。 暫くこちらを振り返り、斜面の藪へ消えて行きました。
 カモシカも気がたっていると、角で突き上げる事があるそうです。
茂倉岳-武能岳間 お花畑  12:17
 笹平手前の小さな丘を挟んで、お花畑が広がります。
登山道左側は、オゼソウの小群落、右側はハクサンイチゲの群落が広がっていました。
蓬峠 14:07

 
登山道を折り返す。ショートカットがあればよいものを。
写真で見るとだいぶ損した感じです。
少し進んで蓬ヒュッテを写真に納める。 
土曜日なのに外には、誰もいないようだ。
←旧道分岐 15:01

 注意書きに、ガレ場あり雨天時には気を付けてとあった。
 
旧道は道幅が広く荒れているが、入口を進んだ所は、快適でした。

水場  14:17

 2年前の8月31日に、白毛門-七ッ小屋山-蓬峠を歩いた時、カラカラになった喉を潤した水場は、雪渓の下でした。
少し下まで降りれば水は確保できますが、踏み抜く危険があります。
蓬峠へ

 
笹原で何も無いが、昨年の夏歩いた時より丈も低く歩き易い道だ。
緩やかな坂をどんどん下ってゆく。 
峠近くに、ハクサンフウロが一株花を付けていた。

立ち去るカモシカ
↑ハクサンコザクラとムシトリスミレ
ムシトリスミレを始めてみたので、嬉しくなりました。
小さな虫を捕らえていました。 

←岩場に張り付いた、ハクサンコザクラ
こんな場所に張り付いて、雪でずり落ちないものですね。
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一ノ倉岳の地図

芝倉沢  16:36 

 
堰堤を濡れないように渡り、見上げてみる。この雪渓は、いつまで溶けずに残るのだろう。
一ノ倉沢より後になるのだろうか?
 
 私もクレパスのある雪渓のずっと上の方を慎重に横断して広い道に出ました。
蓬峠を下る

 
他にも雪渓が幾つか残っていましたが、危険名ほどではありません。
しかし一般的なハイカーが歩くには、まだ早いと思います。
この後は林の中を進み下り、白樺避難小屋へ向います。
湿った所には、ギンリョウソウが怪しげに咲いていた。
蓬峠を下る

 
斜面を緩やかに下って行く。
花は少ないが、ミツバオウレン・ウラジロヨウラクなど咲いている。
朝同時に登りだしたグループは、蓬峠からできれば清水峠まで行くと言っていたがどうしただろう?

武能岳へ

 
武能岳もガスが掛かってきました。 
この先は、お花畑があるらしい。
緩やかな坂を下りて行く。
景色は期待できないが、どんな花に出会えるでしょうか。
蓬峠を下る

 タニウツギが満開で綺麗だ。
この先の雪渓を渡った所に、人がいる。
朝の人たちだろうか? 自然と足が速くなる。
芝倉沢へ

 ゴーと滝のような音が遠くから聞こえてくる。
滝が見えたので、渡渉を心配したが、石を跨いで難なく渡れた。
道が良くなったと思ったら、送電線巡視路が近くにあった。

この先は幾つか折れ曲がった急な下りになる。
 地図を見ると芝倉沢へはぐるりと回りこんでいる。
新道から見るとだいぶ無駄な距離を歩いているなあ。

新道を歩く人が多いのは納得がいった。

日付順山行記録
一ノ倉岳-武能岳1へ
一ノ倉岳-武能岳の花
旧道

 進んでいと落石で道が悪くなってきた。
この先小さな雪渓を一つ越える。
白樺避難小屋より芝倉沢へ(旧道)
武能岳  
標高1,759.6m
←清水峠分岐  14:55

白樺避難小屋  14:5
6

JR所有物の避難小屋は狭いです。中を開けたらムッとした熱気が溜まっていた。
どの小屋も扉を開けて空気の入替をしているのです。
一ノ倉岳  
標高1,974.2m
(単独) 
茂倉岳  
標高1,977.9m
武能沢 15:11

 武能沢の大きな雪渓にぶち当たる。
旧道は崩れ落ちているようだ。
上に登るより、これを越えて行かなければ。
土交じりの雪の山だ。
雪渓を横切り、泥雪の山を越え、雪渓を登り、旧道にたどり着きました
旧道分岐へ

 木々の隙間から武能沢が見えた。
雪渓がだいぶ残っているなあ。
旧道は、あれを乗り越えて行くのだろうか?
ここから見ても、道はだいぶ回りこんでいる。
 この時は、旧国道なので新道より道が広いと思っていた。
コースタイムは、新道より20分余計にかかるだけだ。
まだ歩いていない旧道を、切り開いた先駆者を思い起こしながら通り過ぎるのも良いだろうと、簡単に考えていました。
沢を振り返る
武能岳へ

 急な登りを過ぎると、微かに武能岳が見えてきた。 
沢も薄っすら覗かせた。
足元の笹の中には、透明感のあるトキソウが咲いていた。
白くてピントが合わないぞ。
茂倉岳-武能岳間 笹平 13:08

 茂倉岳を後にしてから初めて人に行き会いました。
朝日岳方向から馬蹄形の山岳マラソンのようです。
何時に出たか分からないが、ここにこの時間とはすごいものだ。
半ズボンで軽装だったが、カモシカや花の事など少し話しを交わして駆け抜けていった。
どんどん近づいてきます。
茂倉岳より武能岳へ H20 6月28日
芝倉沢の堰堤
登山道を駆け上る
茂倉岳-武能岳間 お花畑 

 この辺りは典型的な蛇紋岩地帯です。
至仏山周辺の蛇紋岩と違い青みがかっています。
蛇紋岩植物のホソバヒナウスユキソウの群落が広がり、点々とジョウシュウアズマギクもかわいい花を咲かせていました。
葉まで真っ赤なヨツバシオガマが目立ち、ハクサンコザクラが色を沿え、イブキジャコウソウも咲きだしました。

 花好きな人にはウットリする光景です。
ゆっくり眺めて居たかったのですが、蓬峠から旧道の下りは時間が掛かるので、写真を撮る時間をタップリ裂けません。

 あまり見られない花達に出会え、とても心残りですが、先に進みます。



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