馬蹄形 5
ヒノキのウロ 18:27
急傾斜の道をどんどん下ると、水音が聞こえ白毛門大滝が見えてきたので、ヒノキのウロのある平場は近い。ヒノキのウロと呼んでいるが、クロビが正解なのである。
林を降る
木の根と岩のとても歩き難い道でも南向きなので、いつまでも明るい。
前回は西黒尾根の暗闇を降りただけに、こちらの方が縦走最後の締めには向いているかも知れない。
まきまきさんとSさんから電話があり、明るいうちに下れそうだと伝える。
笠ヶ岳へ
小烏帽子まで来たらガスで辺りは真っ白け、南からモクモクと湧き出し北に向かって飛んで行く。気温は、18度を割り込んだ程度だが半袖では寒いほど風が吹いて来た。
少しのガスの切れ間に笠ヶ岳を写すとたちまち見えなくなってしまいました。
登山道脇に、蕾の沢山付いたハクサンシャクナゲを余裕でパチリ。
白毛門山へ
笠ヶ岳から白毛門山へは、ただの下りに見えますが、これがなかなか、アップダウンが幾つも有り、意外と体力を消耗する。
お花畑
もう時間を気にするのは止めました。
花の好きな方には、たまらない所で、いつの時期に来てもいろいろな花が咲いています。
来年は、もう少し早い時期に絶対来なくてはなりませんね。
疲れも吹き飛び、撮りまくりです。
植生保護のため、望遠レンズで撮っているのです。
風が吹いてきて少し寒くなったぞ、天気の変わり目だろうか?
上着は用意していないので、どうしましょう。
白毛門山頂 17:18
5時には白毛門へ着くと予定したが、花でタイムロスがあり、縮める事は出来なかった。
ガスで道を見失うため白毛門直下の降りが、一番心配だがまだまだ日が暮れる事はない。
さすがに一休みしないと体が持ちません。
残った食料を頂きましょう。
魚肉ソーセージに塩を付けパクリ、レモンを一かじり後、きゅうりを食べたら渋くてほき出しました。口直しに甘い黒砂糖を放り込み、朝日岳で補給した水を飲み込み食事終了。
笠ヶ岳へ
笠ヶ岳鞍部のニッコウキスゲは、まだまだ早いが気の早い一輪だけが咲いていました。山頂手前の岩場には、コケモモがびっしり付いていました。
朝日岳を下る
朝日岳南面は、正に高山植物の楽園となっている。
蛇紋岩の岩場には、これでもかと言うほどにホソバヒナウスユキソウが咲き乱れ、点々とかわいいピンクのジョウシュウアズマギク散らばっていました。
タカネバラが一輪、ジョウエツキバナノコマノツメ・マルバヘビノボラズもありました。
鎖場を降る
鎖場を下がる前に、ガスが抜け土合が見えた。
怪我は下りに多発するので慎重に足場を確保。
下には補助にトラロープがあり、疲れた体にはありがたい。
武能岳付近から少し膝が痛くなっていて、最後の降りを心配していたが、以外と足は大丈夫のようだ。
焦らずゆっくり下りましょう。
土合駐車場 19:11
暗いブナ林を抜け、東黒沢に掛かる橋を渡ると少し明るい。駐車場の奥には、2張りの赤いテントがあり食事が済んだようでした。
駐車場は、キャンピングカーを含め数台のみ、早朝に随分留っていた車は縦走者だったのであろうか?
2度目の馬蹄形縦走を成し遂げた充実感に浸りながら、整理運動をして体をほぐします。
長距離をあるく場合は、ペース配分が大切です。最初と最後をゆっくり歩く事で体を馴染ませ、疲れを後に残しません。
白毛門を降る
急傾斜で危険箇所には、補助にトラロープが下げてあったり、下りで誤進入しそうな場所には、赤旗が付けてあったり、親切に登山道整備が成されたようです。しかし大きな岩の転がるガレ場は余計にひどくなっていました。
笠ヶ岳山頂 16:41
笠ヶ岳避難小屋をノックしてみる。
返事が無いので戸を開けたが、やはり誰もいない。
縦走路で出会った女性は、昨晩1人でこの小屋へ泊まったそうだ。勇気があるなー!
山頂では、標柱がやっと見えただけでした。
何の感動も無いので、一つも休まず、ガスの中へとっとと下りましょう。
松ノ木沢ノ頭 17:54
白毛門山の降りは、下山者の足跡が多く残り、またロープに助けられ、ガスが少しぐらいあっても難儀をしませんでした。
松ノ木沢ノ頭まで来てもまだガスで、ジジ岩・ババ岩はおろかぜんぜん辺りは見えず。
ここからは何度も通いなれた道なので、少々暗くなっても安心です。
「少し遅くなる」と家に電話をして、余裕が出来てきました。
お花畑
いろいろ咲いているなあ。
ホソバウスユキソウ・ジョウシュウアズマギクは元よりイワハタザオ・ミツバオウレン・ヒメイワカガミ・キジムシロ・ヒメシャクナゲ・ムシトリスミレ・イワシモツケ等など、でもチングルマがとても多い。
大石沢を見下ろすとホソバヒナウスユキソウばかりで驚きでした。
時間ばかり経過して、一向に前に進めません。
これで花はお終いと思ったら、ムシトリスミレが目に付き、また立ち止まる。やれやれ。・・・
馬蹄形 5
笠ヶ岳へ
花を楽しんでいたら、お天気の変化に気付くのが遅れ、どんどんガスが巻いて来た。
さあ大変!雨の心配は無さそうですけど、先が見えなくなるのは心細い。
朝日岳のピストンは、まだ無いのでこちら向きに歩くのは始めての経験だ。
大烏帽子を越え小烏帽子に掛かると、ガスの勢いが増してどんどん登り揚げて来る。