シシゴヤノ頭分岐路 11:58
蓬峠で12分昼食休憩をとって直ぐさま先へ急ぐ。
ニッコウキスゲがポツリポツリ咲き出した他は、ただの笹原がずっと続いている。
大源太山から七ッ小屋山を周回し、謙信ゆかりの道に降りるのには、左のシシゴヤノ頭方向に曲がる。
むっとしてくる笹原の向こうから2人歩いてきました。
荷物から考えて縦走者では無いみたいですね。
結局この人達が、馬蹄形縦走で最後に出会った登山者となりました。
蛇紋岩地帯から芝倉沢を見下ろす
花咲く緩やかな斜面は、残雪の時期なら芝倉沢から雪渓を登って来られそうである。
あまりに風が強いので、汗がすっかり引いてしまった。
水の残量はまったく心配ないが、何せ花が多くて予定より随分タイムオーバーしてしまった。
これから花が少ないので、挽回しないと蓬峠から土樽に降る事になってしまいそうだ。
暑くて水を求めて脱落するのなら致し方ないが、これだけ涼しくて雨の心配もなく、日が長い絶好のチャンスを無にするのがもったいないぞ。
上り坂でも心に鞭打ち、ギヤをシフトアップして行きましょう。
蛇紋岩地帯のお花畑
写真では、普通のガレ場に見えますが、青い蛇紋岩の砕けた斜面には、谷川岳・至仏山固有主のホソバヒナウスユキソウ・ジョウシュウアズマギクが散らばって咲いています。
他には、ハクサンイチゲ・ハクサンコザクラ・ヨツバシオガマが多い。
ムシトリスミレ・タテヤマリンドウ・ミヤマオダマキ・ジョウエツキバナノコマノツメ等沢山の種類があります。
沢山撮りましたが、風がとても強くてブレてばかりで上手く行きません。
アップの写真は、別ページ馬蹄形 花でご覧ください。
何処から登っても時間が掛かる場所なので、意外と知られていないのです。
岩の割れ目の僅かな土を頼りに咲く高山植物達
武能岳山頂 11:04
谷川岳から武能岳にかけては、花の種類が多くコースタイムより時間が掛かってしまいました。
日は出ていないが、お昼近くなり気温が上がり、20℃を越えている。
一息入れたいが、写真を数枚撮り、水を飲みパンをかじりながら先を急ぐ。
蓬峠で昼飯を12時前に食べないと完全にタイムオーバーである。
これからは、ほとんど下りで歩き易い道なのでまたまたスピードを上げなければならない。
花も少ないのが幸いなのです。
蛇紋岩地帯のお花畑へ
ハクサンイチゲに迎えられて、さあお目当ての花園が始まります。
そしてオゼソウの群落が、道端からご挨拶。
「また来たよ」とカメラを向けるが、風が吹いてきてご機嫌斜め。
延びきったハクサンイチゲは、最後の一咲きを見せてくれた。
武能岳へ
茂倉岳から武能岳への長い下りが始まります。
左回りの馬蹄形では、最後の難所になる場所です。
2年前に白毛門山から回った時は、ガスで何処まで登ればいいか判らなくなり、岩陰も人に見えたっけなー。
まずは、ツガザクラやヒメイワカガミ咲く大きな岩の西を巻いて下ります。過ぎると笹原になり、蛇紋岩地帯のお花畑を目指す。
昨年の同じ日に歩いたが、どんな花が咲いているか、楽しみな場所です。
一ノ倉岳・茂倉岳を振り返る
後ろを振り返ると、一ノ倉岳-茂倉岳間の残雪が見えた。
雪が消えると、ハクサンコザクラの群落が現れるそうなのでいつか見てみたいな。
風が吹いて来たからなのか、気温が下がったのか歩いて気持が良い。
馬蹄形 3
分岐路 11:35
笹原を降りてゆくと、旧道からの峠道と合流します。
堅炭尾根 首を右にひねると中芝新道のある、急峻な堅炭尾根がよく見える。遠くから見ると恐ろしくて取り付くのが怖くなりそうだが、実際も大変な所です。
七ッ小屋山 12:34
湿原から少し登り上げて山頂に到着。ザックに入れた氷水で水分補給する。
山では、炭酸の入ったコーラがなぜか上手く感じるのだ。
十字架のような道標が、遠くからよく見えました。
南の谷川岳はずっと遠くに見えて、歩いた道程を感慨深く見つめてしまった。
さあ、多少のアップダウンはあるが、ほとんど下りの清水峠まで勢いで歩いてしまいましょう。
武能岳
武能岳へ
笹平から武能岳登山路に花の種類は少なく、トキソウを見ただけであとはアカモノ程度であった。
蓬峠へ
前から1人の登山者がやってきた。
声をかけると女性で、昨夜は笠ヶ岳避難小屋に泊まりここまでやって来たという。
「この後どうするのですか」と問うと、茂倉避難小屋で2泊目をとり、出来れば平標を目指すとの事。
女性でこれだけ根性のある人は初めてです。
自分も馬蹄形を成し遂げるファイトが沸いてきて、人の力の偉大さを感じました。
武能岳へ
降った後には、やはり登りが待っている。
縦走者がまた1人過ぎて行った。これからが大変だろうな、と人事ではないのだ。右を見ると芝倉沢が、切り落ちている。まだ雪渓は十分残っているようだ。後ろを向くと、見えなくなった登山者の奥には、一ノ倉岳と茂倉岳が並んで構えていた。
蓬峠 11:37
たちまち蓬峠に着くと、小屋番さんが作業中でした。
ベンチを借り、コンビニ弁当の昼食を摂ります。
ここが中間点なので、何とか縦走出来そうです。
馬蹄形 3