川古温泉先 4:50
日の出にはだいぶ早いが、川古温泉手前の駐車スペース車を止める。
すでに先客が2台、夜明けを待って登りはじめるようだ。ロングコースの私は、真っ暗な夜道を自転車で走り出す。
川古温泉の横を抜ると、林道ゲートが2つ続けてある。
お決まりの通行止と熊注意の看板が立つ。
毛渡乗越 8:52
予定より20分程オーバーで到着。
出発からほとんど休みなしで登ったので、ちょっと一息。
パンをかじり、笹の上に腰を下ろす。
あたりを見回しても縦走者は誰もいない。
稜線縦走で歩いたので、ここは3度目。
これで3方向から来た事になった。
万太郎山にも登りたいが、日が短いので左に進路を向け、エビス大黒ノ頭を目指す。
毛渡乗越へ
歩いてきた赤谷川を振り向き、登ってきた景色の紅葉に酔いしれる。
さあもう直ぐ毛渡乗越だ。
笹が刈り払われた道を直登して行き、稜線近くなると斜めにトラバースするとひょっこり毛渡乗越の倒れた標識が顔を見せた。
毛渡乗越へ
相変わらずの急登だが、高度を上げ、森林限界に近づき木々の背が低くなると素晴らしい紅葉が待っていました。
エビス大黒ノ頭に日が当り、豪快な景色です。
毛渡乗越へ
最後の水場の小さな滝が見えた。
日が差してきてもみじが、輝く。
紅葉の林を斜面に沿って登って行く。
今日は、暖かい日になった。
寒いと思い用心に持ってきた、ウインドブレーカーや毛糸の帽子も無用だった。
2.5リットル以上水分を持ってきたのだが、沢の水があったのであまり必要なかったようだ。
毛渡乗越へ
沢の合間からエビス大黒ノ頭手前の岩山が見えた。
順光であれば、色とりどりの絵の具を撒き散らしたような紅葉が見られたろうに。
毛渡乗越へ
滝の脇の急傾斜を登った後は、山腹の斜面を斜めに進む。
大きな石のある所も含め、2つばかり小沢を渡る。
この辺の沢と、平標山の家、黒金山の下りに水場があるので、このコースは水の心配が無い。
あまり人が来ない道なのに、目印や草刈がきちんとしてあって、良い登山コースです。
吾策新道から万太郎山に登るのより、面白いかもしれない。
以前はもっと登山者が、多かったのでしょうね。
渡渉点へ降りる
裏エビス大黒沢の滝
雄滝・雌滝 7:00
川の対岸の山肌に、雄滝・雌滝が見えてきた。
左側の雄滝の方が水量が多く、雌滝は水が流れている程度です。
滝の落差が大きく、木々の陰になり全体が分かりませんが、70m以上あると言う。
水量が多ければ、豪快であろう。
滝と紅葉の素晴らしい景色です。
見とれて動きたくないのですが、先に進まないと予定の時間で廻れないぞ。
もっと明るくなるまで粘りたかったが、しぶしぶ渡渉点に向かう。
雄滝 滝壺
雄滝・雌滝
雄滝
渡渉点へ
落葉樹の林に変わり、木々の葉は色がこれから変わる所だろう。
高巻いているので赤谷川渓谷は、林が濃くて見下ろせない。
鈴だけでは頼りないので、ラジオをつけるとラジオ体操が始まった。
私も腕を回したり、背伸びをしたり、歩きながらの体操です。
渡渉点へ
赤谷川渓谷の紅葉が色付き始めている。
天気が続いているので、沢の水は少ないようだ。
沢から高巻いた山道は、斜めにこけて歩きにくい。
こんな奥にまで、杉の植林があるが手入れはなされていない。
マイナーな道だが、人の歩いた形跡も多くあり、トラロープが所々あり、多少整備されている。
沢登りや渓流釣りの人がけっこう歩いた道のようだ。
赤谷林道
毛渡乗越への林道は、以前車が通ったのかと疑うほどの荒れ果てた道でした。
広く良い所もありますが、自転車はさすがに不可能の道です。
6時を過ぎると辺りが明るくなり、足元も良く見えます。
赤谷川橋 5:50
赤谷川橋手前では、下り坂のカーブになり、楽が出来た。
橋を渡ると大源太山方向の渋沢林道なので、ここに自転車を置き、沢沿いの赤谷林道を登る。
姫川発電所の取水口が有るので、赤谷川橋までは、人が歩いた形跡が多く残っているが、この先終点まで表示板等は一切無いのでした。
渡渉点より上流方向
赤谷林道よりエビス大黒
朝日が当りエビス大黒ノ頭が、赤く輝きます。
12日に白毛門山に登った時と違い、暖かい朝を迎えました。
毛渡乗越へ
今度は急斜面の登りだ。
紅葉が程良い色付なので、苦しいが気分は高揚してきた。
登り途中の高台に着くと、赤谷川が90度東に折れる所に、マワットノセンが見えた。
大きな滝だが全景は見えない。
稜線上の毛渡乗越-エビス大黒ノ頭間で日が当たれば見えるはずだ。
午後に日が差す赤谷渓谷を見たいが、周回コースなので諦める。
沢登りの人達は、どうやって越えるのだろう?
渡渉点-毛渡乗越間のコスースタイムは、登り2:30、降り1:30とあり差が大きいので、急登がよく分かる。
谷川山系で急登と言えば、中ゴー尾根だが、あそこから見ればまだ軽い登りです。
毛渡乗越へ
滝を右に見ながら草付を登る。
急坂でロープが垂らしてある。
草が刈ってあったり、目印が有ったり迷う事は無かった。
今まで沢沿いに歩いて、急坂に慣れていないので余計にきつい。
滝の上に出て、裏エビス大黒沢を横切る。
渡渉点へ
雄滝・雌滝が見えなくなると、今度は裏エビス大黒沢の滝が見えてくる。
渡渉点を渡り、この滝の左を登り、裏エビス大黒沢横断するのだが、この時はコースの先など考えずにただ見とれていました。
高巻いていた登山道は、ジグザグに川へ降りて行く。
山肌の紅葉がとても綺麗だ。
山行図
川古温泉から毛渡乗越(けとのこし)ルートは、だいぶ前から歩きたいと思っていた。
山と高原地図には、点線で示してあるので危険なのだろう。 幾つかのサイトでは、毛渡乗越-仙ノ倉山-平標山-大源太山と廻った人も居る様だ。
渇水期でないと赤谷川の渡渉点は、危険が伴いそうだ。 また夏場は山ヒルが出ると聞く。
滝が多くあり、紅葉時期なら綺麗だが、長丁場になりそうなので、暗いうちから自転車で林道を走る事にした。
毛渡乗越へ
毛渡乗越は見えるが、なかなか距離が縮まらない。
写真では、分かりにくいが、けっこうな急坂でなのです。
この辺りが、紅葉が一番良いようで、赤や黄色と笹の緑が相乗効果で、とてもきれい!
渡渉点
渡渉点 7:14
一番心配だった渡渉点の水量は意外と少なかった。
上流へ向かえば、石を渡れそうだったが、指示通りの場所を渡る。
砂利が敷き詰められた場所だが、小石が幾つか置いてあったので、杖でバランスをとりながら、つま先を濡らすだけで渡れた。
奥の上には、東俣ノ頭が日を受けている。
谷底のここから毛渡乗越まで、700m程度登り上げる事になる。
渡渉点へ
山に朝日が当り、輝いて来たが沢の底までは明るくならないので、せっかくの紅葉が目立ちません。
赤谷川渓谷の紅葉は、今が旬!
丁度いい時期に来たもんだ。
赤谷林道終点
林道終点の標柱があるだけで、案内板はありません。
毛渡乗越へは、これから沢沿いの山道になります。
初めて歩く道なので、わくわくどきどきして来ます。
天気も良さそうなので、どんな景色が待っているでしょう。
赤谷林道
真っ暗な林道を自転車で行く。 自転車につけたライトとヘッドランプが頼りである。
傾斜は緩やかなのだが、沢から土石流が林道へ押し出されていたり、落石箇所等が多数有り、だいぶ放置されたままのひどい林道だ。
したがって、ほとんど自転車を押してゆく事になる。
自転車を捨てて歩きたくなるが、夜道なので我慢するしかない。
慣れない自転車押しで、すでに汗びっしょり! 自転車で来た事を後悔し始めた。
自転車のホーンをパフパフ鳴らし、熊除けの音を出す。