笠ヶ岳山頂 10:39
笠ヶ岳到着、山頂の周りには雪がまったくありません。
雪庇の出来た白毛門とは様子がまったく違い女性的な優しい山に感じます。
ため滑落の危険は、感じない。
風も無く穏やかで暖かく昼寝でもしたくなるようだ。
白毛門で食事を済ませたので、おなかも空かないし、写真を撮っただけで降ることにする。
白毛門山 標高1,720m
(単独行)
天気:晴れ
イワウチワ
西側の日当たりの良い山肌には、沢山のイワウチワが咲きそろっていました。
雪解け後直ぐに咲き出すイワウチワを見るには、残雪歩きを覚悟しなくてはね。
まだ咲き出したばかりなので、ゆっくり楽しめます。
マンサクも所々黄色く散りばめられた宝石のように、朝日に輝いていた。
イワナシの花も一株足元に咲いた、小さくて誰も気が付かないだろうな。
笠ヶ岳へ
白毛門山からウツボギ沢へ続く雪原を渡り、稜線の東側を進んで行く。
今日は、私が始めてのようだが、トレースは沢山付いているのでこの辺りまで足を伸ばす人が多いようだ。
稜線上のシャクナゲ越しに見る一ノ倉沢が絵になる場所である。
残念ながら今年は外れ年のようで、花芽が少ない。
ブッシュの上を歩く時は、踏み込む場合も有るが、それを除けば、夏道より楽に歩ける。
谷川岳
登って行くと谷川岳が、立木の隙間から朝日に映えて見えました。
雪もだいぶ消え、黒く岩肌をゴツゴツ現して来た。
もう直ぐ天神尾根からなら登れそうだ。
白毛門登り出し
東黒沢の橋のたもとにキブシが咲き始め、これから花も楽しめそうです。
10日東黒沢の橋上段は雪原で直登だったが、今日はほとんど雪は無く、夏道がしっかり現れていました。
白毛門山へ
頂上手前の大きな雪庇を渡る。
亀裂が入っていないか心配だ。
単独さんは、この日のためにピッケルを買ったと言っていたが、使用しなくてもストックで登れたそうだ。
雪の付いていない鎖の岩場を通り過ぎると直ぐ頂上である。
白毛門山へ
右にジジ岩ババ岩を見ながら山頂へ向かう。
この先は木が生えていないので、滑落に注意しなくては。
何度も登った白毛門ですが、夏でもこの先の岩場は緊張します。
昨年の初登山は、5月6日なので、今まで登った中では、最も早い時期なので気合が入ります。
松ノ木沢の頭 8:20
松ノ木沢の頭に到着。
ここまで登れたら目的達成、あとは安全を確かめながら余裕の山登りをしていきます。
3人の若者も無事到着、単独の方も登って来ました。
写真を撮ってもらい、先に登り出す。
ここまでは、雪の状態も良く危険は感じませんでした。
白毛門登山道
ヒノキのウロから、登山道には残雪が多くなって来ました。
雪が腐って状態が悪く前回引き返した場所である。
雪の状態は4月10日よりはずっと良いが、雪庇と雪の急斜面でこれからは慎重に行動しなければなるまい。
夏道も出ている場所も有るが、雪庇の上を登った方がとても歩き易いのだ。
踏み込みもそれほどではなく、ご覧のようにトレースが沢山付いている。
写真では判り難いが、けっこうな急斜面である。
アイゼンが無くともキックステップで登れそうだが、滑ると危険なので私はずっとアイゼンを付けたままだ。
リーダーさんを追い越すと、下の方に向かい「危なかったらアイゼンを付けてもいいぞー」と一声、2人はとっくに付けています。
初心者を待ってやれないのかな?
雪崩跡
大烏帽子とその先のピーク下から雪崩跡が、2本ウツボギ沢すーっと延びている。山頂下のブロック雪崩の跡の様だ。比較的緩くても沢を登るのは、危険を伴う。
白毛門山頂 9:25
雪の山頂には、1人食事中でした。これで今日は4人目だそうだ。
2人に「笠ヶ岳までどうですか?」と聞いて見たらここまでで十分と言う。
単独さんは、食事も摂らずに降りていった。
私は荷物を減らすためにも軽食を食べ、この先を思案する。
笠ヶ岳までの雪の状況を、望遠で見ると大丈夫そうである。
まだ早いので往復1時間半で行けるかな? よし笠ヶ岳へ向かう。
白毛門山へ
急斜面を直登する。
キックステップで、つま先を深く食込ませながら小刻みに高度を稼ぐ。
本日の登山で一番の難所、降りて来た人によるとこれより先に難所は無いそうだ。
単独の方も後から登って来ました。
写真を撮るのにも、足元を固めて安全な体勢での撮影になります。
松ノ木沢の頭から見た谷川岳も良いが、ここから見た谷川岳も最高です。
ヒノキのウロ上から タタラノセン
ヒノキのウロの直ぐ上からは、タタラノセンが東に見下ろせる。
雪渓もほとんど溶け、滝の全景が見えました。
雪解け水で、午後は水量が増えて来そうだ。
4人のうちのリーダー格は、どんどん先に登ってしまった。
1人は、登り出して直ぐ睡眠不足で引き返したそうだ。
残った2人は、初めての雪山で戸惑っていたので、ここで私と一緒にアイゼンを装着した。
無理と思ったら引き返した方が良いと、アドバイス。
ヒノキのウロ上 7:26
急登の白毛門登山道の中では、ヒノキのウロの直ぐ上と、松ノ木沢の頭だけ平地がある。
大体それぞれ1時間なので、休息ポイントになる場所だ。
白毛門登山道
登り出しの急坂をジグザクに高度を稼ぐ。
ブナの林は、若葉がこれから芽を出す所だ。
落葉のマットから沢山のイワウチワが、顔を覗かせ咲き始めました。
もう直ぐイワウチワがじゅうたんの様に、咲き誇る場所なのだ。
写真を撮っていると、4人のパーティーが追い越して行きました。
土合 東黒沢登山口 6:30
駐車場に雪がまったく無かったので、少し拍子抜け。
日曜なので車が朝から沢山止まっていました。白毛門に登っている方も沢山いるかも?
これは、私の後からも続々登って来そうだ。
前回、4月10日に登ったが雪の状態が悪く、ヒノキのウロから少し登った所で引き返した。
昨日、友人のSさんから白毛門へ登ったと電話があり、だいぶ雪が解けたので私でも登れそうとの事、白毛門まで登れなくても何とか松ノ木沢の頭までと思い出かけました。
土合駐車場もすっかり雪が解け、たった9日でここまで変わるのかと言うほどでした。
笠ヶ岳へ
この辺りから、トレースは少なくなり笠ヶ岳へ登る足跡は数人ほどでした。
頂上が近くなるにつれ、急傾斜になるが湿った雪のため滑落の危険は、感じない。
雪原が途切れると、笹原の中から夏道が現れ頂上も近い。
白毛門への登りに比べれば、安全なのに訪れる人が少ないのは、景色がそれほど変わらないためだろう。